算数の時間にノートを使う。
めあてから始まって、問題文、自分の考えを式や図を使って書かせ、暗算で分かるのに筆算にして定規を当ててきちんと書かせ、最後はまとめを写し、さらに授業の感想まで書かせる。
塾で学習済の子、すぐに答えが分かる子、学力低位の子。みんな迷惑している。
教科書に書き込めるようになっていて、図も教科書に載っているのに、それを使って説明したらよく分かるのに、教科書を閉じさせ自分で考えるように強いる。
これが「算数問題解決型学習」といわれている方法だ。
塾や家庭教師に習っている子達は、教科書に載っている図(あるいは似ている図)で解説してもらって理解しているので、授業ではそれを思い出して似たような図を書き、再生している。
すぐ分かる子や塾で習っている子はいいが、学力低位の子は大迷惑だ。
なんだかよく分からない話をずっと聞かされ、それが終わると教科書のページ数と問題番号を告げられ、分からないまま取り組まされる。
問題のそばには、さっきまで授業でやっていたのとそっくりな問題があって、図も似ていて、空欄があって、、、あれあれ、ここに全部書いてあるじゃん。これ見てやればいいのか。
じゃあさっきまでの時間は、何のための時間だったんだ!最初から見せてくれればすぐわかったのに。
でも、まてよ。ここの空欄の答え、いくつになるんだ?先生に聞けばいいのかもしれないけど、「さっきやったでしょ!聞いてなかったの?」って言われそうでいやだな。
こういう授業が、日本全国で大量生産されている。これじゃ、学力は上がらない。
そもそも教科書に書き込んで理解できるように作ってあるのに、それをクイズのように考えさせているのだから、教え方がまちがっている。
もう少しましな先生は、教科書を使って説明してくれる。だけど、なぜかそこに書いてある図をわざわざ時間をかけてまた写させる。めんどくさいなぁ、、、でも、あとでノートを出しなさいって、しつこく言われるから、書かざるを得ないんだよなぁ、、、。
教科書の図は、理解を助けるための説明に使う図である。図を書いて考えることを学ぶ場合は「図を使って考えよう」のような単元名になっている。それ以外は、教科書に書き込んで終了でいい。時間短縮できた分、ドリルや補充問題を解く時間にすればいい。
問題文を写したり、図を描き写すのは、書写や図工の学習である。
教科書の使い方をまちがってはいけない。
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