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ああ、勘違い→宿題で指導するのが教師の本分だ!

初任者指導をする関係で、いろいろな教室の前を通る。その際、教室内でどんな指導をしているのか、一目見ると大体のことが分かる。

「ああ、この先生、一日中、教師用事務机の前から離れないなぁ。」

「ずーっと事務机でマル付けしてるなぁ」

そうした様子を見て、初任者もまねをする。当然のことだ。

宿題を出し、それに全部丸を付けて返す。

計算ドリルを集め、それにも全部丸を付け、まちがったところには付箋を付けて再提出。

漢字ドリルにもたくさん付箋が入り、同じように何度もやり直しをさせている。

これが教師の仕事だと思っているのだろう。

授業中、毎日5分、漢字ドリルを使って指導をする方が学力がつくのに、しない。全部宿題にする。

授業の最後の5分、計算ドリルを使って、今、学習した内容をおさらいすれば学力が付くのに、しない。宿題にする。学校でできることをわざわざ宿題にする。

出さない子に、しつこく督促をする

まちがったところを何度も何度もやり直しをさせる。

ドリルには解答冊子が付いているが、子どもには渡さない。

宿題プリントには答えを付けないし、計算ドリルの答えは当然見せない。

やり方は授業でやったから、教えない。ヒントすら出さない。付箋を入れたまま黙って返却する。

何度も何度も、付箋を入れたドリルが教師と子どもの間を往復する。

宿題プリントは、なくさないように、直し終わったら使いづらいファイルに綴じ込ませ、教室の窓際などにずらっと並べておく。

子どもが、自分一人で、できるようになるまで、教師が根気強く取り組ませることこそが教師の仕事なのだ。

そう考えているとしか思えない。

こういう考えで行くと、宿題を出さないのは、教師が本来すべき仕事をしていないサボり教師。

できるようになるまで指導しないのだから、とんでもない教師。

自分は、宿題をやらない子どもをチェックし、ちゃんと取り組むように毎日連絡帳に書かせ、声をかけ、粘り強い指導ができるいい教師。

こういう思考になっているのではないのか?